チューンナップ講習会レポート 2002.11月30日 1 エッジ角度
技術系はアソビを少なくして、スピード系はその逆にアソビが多めになるように仕上げます。
ビベル角度の目安は、SL:0.5〜1.0度、GS:1.0〜1.5度、SG・DH:1.5〜2.0度、です。
仕上角度の目安は、SL:88〜89度、GS:89〜90度、です。
これはあくまでも目安ですので、選手それぞれのフィーリングを優先して下さい。
2 エッジの削り方
体と腕は固定して足を動かせた分だけ削るようにします。足を固定させて腕を前後に動かして削るのではありません。特にトップからテール方向に削らないとダメだということはありません。作業スペースなどの関係で、トップからテール方向へ削るよりもテールからトップ方向へ削る方が作業しやすいのであれば、テールからトップ方向に削っても構いません。
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1回削るごとにファイルをスキーからはずさずに往復運動のイメージで削り、ファイルの削り方向に削るときだけ力を掛けます。一回の削るたびにファイルをエッジに当てなおすと、かえってエッジの正確な角度付けができません。
3 ベース作り
ストラクチャー加工をした直後の状態は、ケバと角がありこれが雪と摩擦を起こし抵抗になります。ケバと角をなくすことが重要ですが、この加工はチューンナップショップではやってくれません。真鍮ブラシを使用して自分で加工するしかありません。
ストラクチャーの状態 П_П_П_П_П→∩_∩_∩_∩_∩
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ベース作りでワックスを塗ってはがすという作業を何回も何回も行いますが、はがす工程における真鍮ブラシによるブラッシングによりこの加工を行うことができます。ワックスを浸透させるだけならサーモパック1回でも良いのですが、ストラクチャーのケバ取りはできません。ここに何回も作業を行う意義があります。
また、アイロンによる手作業はワックスの浸透がまばらなので回数を重ねて浸透させる必要があります。
4 ワックス塗り
ワックスは最初に生塗りしてその後融かして垂らします。
アイロンは早めに動かしたほうが良いでしょう。ゆっくり動かして止めてしまったりすると1箇所だけ温め過ぎでソールを痛めてしまいます。早めに動かして温度ムラがないように何度も(例えば10回)アイロンをあてましょう。
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温める温度は、トップとテールの表面(ソール面ではない)を触って風呂のぬるま湯程度が目安です。
アイロンをかけて温めればスキーが反り返ると理由で、バイスをフリーにしてアイロンをかけるように書いているマニュアルもありますが、特 にセンターで挟むバイスを使っている場合は緩めたりしなくても構いません。5 ワックスの浸透
塗ったワックスを浸透させるときは、約1時間置いて十分温度が下がってからはがします。
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早く温度を下げるために、アイロンの熱で暖かいままのスキーを急に雪の中に入れたりするのはダメです。雪が融けてそれが氷となりソールを痛めてしまいます。
6 ワックスはがし
硬いワックスはナイロンブラシでは取れませんので、真鍮ブラシか真鍮とナイロンのミックスブラシを使います。
パウダーワックスはストラクチャーの凹の部分にワックスが残ってしまうとかえって滑走性を低下させますので、柔らかいブラシで十分にブラッシングしてください。
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パウダーワックスの仕上げで使うブラシは、パウダー専用にしてください。他のワックスが混ざってしまうとパウダーの効果が十分発揮されません。
The Q&A[Q] 毎日の手入れはどのようにすればよいですか? [A] ホットワックスでクリーニングしてパラフィンワックスか低フッ素ワックスを塗っておきましょう。ワックスはソール面・エッジの酸化防止という観点からその日にはがさず、できれば滑走直前(翌日)にはがすほうが良いでしょう。クリーニングのときには真鍮ブラシでソールをリフレッシュするようにしましょう。真鍮ブラシでソールが削れてしまうことはないので毎日かけるといいでしょう。
オイルストーンも毎日かけるといいでしょう。それだけで表面の酸化部分が取れ、エッジが滑らかになります。余談ですが、岡部哲也と五藤伯文は高校の同級生でした。五藤は毎日オイルストーンをかけてました。私と岡部は「マメなヤツだなあ」といつも冷やかしてましたが、彼はインターハイで優勝しました。
[Q] フッ素100%ワックスは、パウダーと固形がありますがどちらが良いのですか? [A] 固形の場合、ストラクチャーの凸の部分には付きますが凹の部分には付きにくいので、効果の面だけからするとパウダーの方が優れています。しかし、雨が降っていたり風が強いときなどは、パウダーよりも固形の方が塗りやすいので使い分けるといいでしょう。 [Q]板を1本しか持ってないのですが、1日に2本のレースがある場合に2本目のスタート前にはどのようワックス処理をすれば良いのですか? [A] まず、2本目の前にワックスが残っているかどうかを確認してください。ソールが白くなっていればワックスは残っていません。逆に黒いままであればまだワックスが残っている状態です。 ワックスが残っていれば、パウダーを塗れば十分です。ワックスが残ってなければ、フッ素含有ワックスを生塗しコルクをかけて浸透させます。その後パウダーを塗って仕上げてください。
[Q] 気温が高いときに、柔らかいワックスと硬いワックスをミックスして塗る方法があると聞いたことがありますが、その理由を教えてください。 [A] ザラメ雪の場合、雪温だけでワックスを選択すると柔らかいワックスになります。しかし、雪は氷の状態になっていますので硬いワックスの方が効果的な場合があります。科学的には立証されていませんが硫安を撒いたときやハードパックされているときなどはミックスして塗った方が、滑走性が良くなることがあります。